「コロナウイルスは全人口の約6割が免疫を持つと感染収束する」
こんにちは!
皆さんは普段、目にするコロナ報道で「感染収束のシナリオ」を目にしたことがありますでしょうか?
例を挙げるとすると
- 感染症に効く新薬の開発に成功する。
- 全人口の約6割が免疫を獲得する。
- 既存の薬を組み合わせて効果のあるものを見つける。
以上が挙げられると思います。
ここで、2番のシナリオ、「なぜ、約6割なの?」と考えたことがありますか?
僕も最近なぜ約6割なのか計算で表現する方法を知りました。
以下で簡単にまとめていきます。
必要な考え方
なぜ6割なのかを考える際に必要な考え方は、ノーベル物理学賞を受賞したことで有名な「朝永振一郎」さんの「くりこみ理論」です。この理論をざっと解説すれば、
「無限大という結果が導き出されそうなとき、理論値の値を実測値に置き換えることで、すべての物理量に有限値を与える。」というものです。この理論により、「相対性理論」と「量子力学」を結び付けることに成功したのです!このくりこみ理論から「くりこみ群」という美しい数学体系として使われています!
まあ、全体を粗く見るみたいなものです。あとは「確率」と「方程式の解きかた」の知識ぐらいです。
計算に入る前に図を交えた概略
くりこみ理論のようなの粗視化をつかっていきます!少ない要素数で全体の把握が行えればよく、難しくない計算で皆さん理解できると思います!
まずは少ない人数で考えていきます。以下の図のように4人の免疫保持かどうかを一つの状態として置き換えます。
そして、その4人の免疫保持状態における一つの状態は以下のように設定します。
同じような状態化を区別していますが、区別の観点として
です。
4人とも免疫保持者の場合は1通りのみ、4人のうち3人が免疫保持者の場合は誰がかかっていないかの区別で4通り、4人のうち2人の免疫保持者が隣り合っている場合は4通りあります。
計算
免疫を持っている=ウイルス保持の可能性のある者、または感染者と見ます。この確率をpとすると、逆の状態、すなわち免疫を持っていない確率は(1 - p)と表せますね。pは確率なので0以上1以下の値しか取りえません。4人で1つの状態にしたときにその状態が免疫保持者である確率は
- p^4 + 4 * p^3 * (1-p) + 1/2 * 4 * p^2 * (1 - p)^2
となります。きれいにまとめると
- -p^4 + 2 * p^2
となります。
では、この結果がpになるときのpの値は
- p = -p^4 + 2 * p^2
となり、これを解くと、
- p=(-1±√5)/2
となり、0 ≦ p ≦ 1なので
- p = (-1+√5)/2
です。近似すればだいたい0.62ぐらいになるので、今は4人のみで見ていますがどんなに人数が増えてもこのモデルに置き換えて計算可能なので、日本の人口で考えても0.62程度になります。
なので、「人口の62%が免疫保持者になれば、実質みんな感染していることと同値なので感染拡大は起きずに収束する」ということが分かりました!
では、次の好奇心Fileで!